2023年6月29日木曜日

梅雨空と雷

パピーウォーカー時代に、雷を怖がる子は一匹もいませんでしたが、成犬になると怖がる子が多いことに驚きます。
一般的に花火も嫌がるワンコは多く、夏の花火大会の後は迷子の犬が多いですね。外飼いのワンコは無我夢中でフェンスを乗り越え、首輪を抜けて逃げてしまうようです。

オデットも雷や花火が苦手で怖がります。落ち着きがなくなり、ウロウロして歩き回り、私が抱きしめてもだめで、なぜか男性の膝の上に逃げ場を求めます。ブラッキーも雷が嫌いだそうです。こんなに大きな体をしているのに( ´ ▽ ` )。

大きさは関係ないやろ!

昨夜、雨と雷がひどかったようで(私は熟睡)、同じ部屋に寝ているワンコが一匹落ち着きなく歩き回っていました。ブラッキーだと思って、「ブラッキー、こっちおいで」と言ったけど、よく目を凝らすとブラッキーは足元の床で横になって寝ている様子。うろついていたのは、オデットでした。しばらくして私にピッタリと寄り添ってきました。


ジュリは雷なんてどうもなく、熊本の震災も乗り越えた強者ですから、多少のことには動じません。雷が鳴りそうな日に私が出かけるときは、ジュリ姉さんに「雷が鳴ったら、大丈夫って言い聞かせてね」と頼み、黒い子二匹には、ジュリ姉さんの言うことを聞くように言って出ます。


現役盲導犬はどこへでも行けるので、家で留守番することはほとんどないのでしょう。ジュリが帰ってきた頃は、私だけが出かけるのが難しく、ドアまで付いてきて、帰るまでドアの前で待ち続けていたようです。散歩中にパン屋さんに立ち寄っても、当然、店にも入ろうとするのを静止したものでした。
ブラッキーも、ドアまで付いてきて「留守番ってなに?」って顔をしていましたが、とても素直なので、「ハウス」と言われれば自分のクッションへ飛んでいくので扱いが楽ちんです^ ^。
ブラッキーがうちへ帰って3週間ですが、もうドアまで付いてくることもなくなりました。慣れるの早すぎ!

悪天候の午後

『ブラッキー』って呼ばれていた盲導犬時代、顔も凛々しくてイケオジだわ〜♡って思っていたのですが、最近では目がまんまるくなって、ちょっとおマヌケな顔になってきたような...?私がついパピーの頃のように『ぶーちゃん』って呼ぶからかなぁ。先日、海で遊んだ後、家でシャワーしたら、こんな顔になっててかなり驚きました(*゚∀゚*)。

2023年6月28日水曜日

多頭飼い

盲導犬パピーはほとんどが一匹で可愛がられて育ちます。オデットもジュリもブラッキーも、当然一匹だけで猫可愛がりされて育ち、その後も犬一匹で暮らしてきました。
ところが、10歳のシニアになって突然、老犬ホームにでも入れられたように、多頭飼いになりました。それは、犬にとって悲しいことではないかしら?と心配したこともあります。
イケワンブラッキー

可愛いシニア
もともと協会の犬達は`怒り`の感情がないんじゃないの?と思うほど、ケンカもしないし、縄張りを主張したりしません。我が家の3匹も、オデットは多少受け入れるまでに時間がかかりましたが、ジュリとブラッキーを迎えた時に、私が色々と説明せずとも、我が家の生活リズムややり方をオデットを見ることで会得してもらって非常に好都合でした。


餌をもらうときのルール、体を拭くときのルール、おそらく私のくせなどもあると思いますが、犬達は先住犬を見ながら並んで待つのです。面白いですよね。歯磨きが大好きなオデットにつられてか、ジュリもブラッキーも並んで待っています。
以前、預かった犬が体を拭かれるのが好きでない子がいましたが、オデットの真似してすぐにできるようになりました。


ジュリは「趣味はなんですか?」と聞かれれば、「寝ること」と答えそうな子です。もし、引退犬ボランティアとしてジュリだけと暮らしていたら、私は好きなだけ寝かせてしまっていたかもしれません。
山登りは好きでも、近所の散歩は好きでないジュリが、散歩好きのオデットと暮らすことで健康を保てているのかも。
また、ワンツーをすんなりしてくれないオデットが、ワンツーのコマンドで必ずしてくれるジュリに影響されてするようになったのは、膀胱炎になりやすいオデットにとって幸運と言えると思います。




ブラッキーは、うちへきて、人が食事をしている時にウロウロしてもおこぼれをもらえないことを学び、自分の餌をもらう時は、シットして私と目を合わせないとOKが出ないことを覚えました。
多頭飼いは犬達にとって幸せかは分かりませんが、私には非常に助かっています。
それに、何よりも・・・2匹が寄り添っていたり、3匹が顔を並べていたりしたら、悶えるほどに可愛いんです♡
ずっとずっと、この時間が続いてほしいと願っています。


25キロも35キロも同じレインコート

2023年6月20日火曜日

幸せな盲導犬

ブラッキーがうちへ来て十日ほど経ちます。初日は「遊びに来た」と思っていたのか、車にも飛び乗り、家についてからもはしゃいでいました。ですが、夜になると緊張が高まって「僕、家に帰らなくちゃ」といった態度。初日の夜は、「ハウス」でマットに寝かしつけました。我が家へ来て一週間は夜になると、なんとなくソワソワしながら過ごしました。

1週間ほど経って、ユーザーさんが新しい盲導犬との共同訓練の合間にお会いして、ブラッキーが8年間、どんな生活だったのかを詳しくお聞きしました。
ブラッキーがいた家は、お父さんとお母さん二人で盲導犬を使うタンデムでした。平日はお父さんと一緒に出勤し、そこでもたくさんの人に可愛がられて、毎日リンゴをもらっていたそうです。ブラッキーにはアレルギーが少しあり、何でも食べられるわけではないので、リンゴと決めてくれていたのでしょう。そして、夜、寝る前にトマトを一個食べていたことも聞きました。


盲導犬協会で話を聞いている間ずっと、ブラッキーはユーザーさんの足元に”盲導犬の顔”をしてリラックスして横になっていました。
お母さんは地域の小学校全てで盲導犬の啓蒙活動をしていて、啓蒙の日はブラッキーも小学校へ行っていました。小学生はブラッキーが来るのを楽しみにしてくれて、何かお礼がしたいと言われ、お母さんは児童達にリコーダーで演奏してくれるようお願いしたそうです。
実は、パピーの頃、息子が吹くリコーダーやピアニカに合わせてブラッキーが歌うのを私がユーザーさんに話していたからです。啓蒙活動でも、リコーダーの演奏に合わせてブラッキーが遠慮がちに歌うので、児童達は「ブラッキーが歌った!」大喜びしてくれたそうです^ ^。


ユーザーさんはブラッキーで3頭目の盲導犬でした。その子を知るために、パピーウォーカーと連絡をとって、どんな性格か、何が好きかなど聞いて、少しでも早くその子を知ろうとしてくれていたことが分かりました。ブラッキーは寒がりで冬はコタツに入っていたと私が言ったので、ブラッキーのためにコタツまで買ってくれたそうです。


ユーザーさんと話した日の夜、ブラッキーが私を前脚でチョンとさわり、何かを待つ。チョンとさわり、何かを待つ。と繰り返していたのですが、「あぁ!トマトね!」とようやくわかって、トマトをゲット。その晩からはブラッキーも大満足で眠れるようになりました。
これまでオデットとジュリは、寝る前の夜食はヨーグルトでしたが、今ではみんなでトマトを食べてから歯磨きです(^^)。


 ユーザーさんから何度も、苗字が変わることを話してもらって納得できたのか、帰り際に私がリードを受け取ると、ブラッキーは振り返ることもなく、私の横を歩いてくれたので、私の不安が一気に安心に変わりました。

繁殖ボランティアから預かった小さなブラッキーを、パピーウォーカーとして一生懸命に一歳まで育て、盲導犬に選ばれて、ユーザーさんの目として8年間過ごし、沢山の人と関わりました。そしてまた、ブラッキーのリードを託されました。
もう二度と、このリードを放すことなく、3匹のワンコ達の最終章を共に過ごせる幸せを満喫したいと思います。

2023年6月9日金曜日

おかえりブラッキー

我が家で育ったブラッキーが盲導犬を引退して帰ってきました。オデット、ジュリと一緒に暮らすことになりました♡

ブラッキーは体は大きいですが、心は優しい男の子です。オデットは少々戸惑ってますが、さすがのジュリは気にしてないようです。

よろしくね